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コロナの時代のアンチエイジング

2024.01.10

-血栓症とは?- 当社製品監修ドクター著書「コロナの時代のアンチエイジング」のご紹介-9

当社で取り扱っておりますサプリメントならびに弾性ソックス・サポーター※は、北青山D.CLINIC院長 阿保義久先生にご監修いただいております。このたび、阿保先生の著書の一つ「コロナの時代のアンチエイジング」に関しまして、一部内容を抜粋し、みなさまにご紹介させていただけることになりましたので、各章の内容を数回に分けてご紹介いたします。是非、みなさまの健康維持にお役立ていただけますと幸いです。
(※医療用製品は医師の監修を受けておりません)

前回に引き続き、今回も第二章「心臓・血管のコンディショニング」より、血管のアンチエイジングについてご紹介いたします。

-血栓症とは?-

脳卒中や心筋梗塞は血栓症が決め手となる。
動脈硬化は血栓症のバックグラウンド。

 本書ではすでに動脈硬化に関する言葉として「血栓」がいたるところで用いられてきました。ところで「血栓症」とは何か? と尋ねられた時に、皆さん即答できるでしょうか。血栓という言葉はよく耳にするものの、それに関わる病気としての血栓症とは何かと聞かれると、知っているようで知らないという方が少なくないと思います。

 一方で、加齢と共に発症する血管の病気としての「動脈硬化」は、生活習慣病の一つとしてよく知られています。そして動脈硬化は、高血圧、糖尿病や脂質異常症など他の生活習慣病が絡むとますます悪化して、心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる怖い病気につながることも広く認識されています。しかし、心筋梗塞や脳梗塞が発症する際に「血栓症」が実は決め手になるということは聞いたことがなかった、という声をしばしば耳にします。

 そもそも、血栓とは何でしょう。栓という言葉は「何かを塞ぐ蓋、ガス栓など配管の途中で止めるもの」など複数の意味を持っていますが、特に「血栓」の「栓」が意味するのは「液体が流れ出るのを止める詰め物」ということです。

 生理的に発生する「血栓」とは、血管に傷がついて血管に穴があいてしまった際に、そこから血液が流れ出るのを止めるために血液が固まった状態です。血管にあいた穴が血の塊となった血栓によって塞がれて出血が止まります。これについては皆さん比較的イメージしやすいかもしれません。このような生理的な血栓ではなく、本来血液が固まらない血管の内側に突然血栓が発生すると「血栓症」という非常に危険な病態が引き起こされるのです。

 全身をスムーズに循環するために、血液は血管内ではサラサラの状態で固まることはありません。先述の如く血管に傷がついて出血し、その後、生理的な血栓がこびりついて止血した後には、血管の内側はいずれ綺麗なツルツルの膜に復元され、止血のために作られていた血栓も消失します。生理的には血管の中では血液は固まることがないので、もちろん血栓もありません。

 ところが、何らかの原因で、血液の流れが滞ったり、血液が極端に固まりやすくなったり、もしくは血液が流れている血管の内側の壁に汚い粕がこびりついたりすると、固まるはずのない血管の内側で“血液が固まる”=“血栓ができる”ことがあります。

 血液はいったん固まり出すと、その後、あっという間に相当量の血栓が作られます。ひとたび血栓が発生すると、その血栓にぶつかった血液がまた血栓を作り、新しく出来た血栓にまた血液がぶつかって血栓ができるというように、次から次へと流れてくる血液が血栓を作っていくという血栓形成の連鎖反応が起きてしまいます。血栓がどのくらいの大きさまで作られるかは、血行状態や血液の固まりやすさなどに影響されます。

 例えば、障害物として発生した血栓が、血管内を完全に閉鎖してしまったとしたらどのようなことが起きるでしょう。正に血管にしっかりと栓がされたように、そこから先に突然血液が流れなくなるわけです。血液は、組織が生きるために必須の酸素や生理活性物質を運んでいますので、血液の供給が突如として途絶すると組織は生きていくことができません。血流が遮断された時間が長引くと、その組織は死に絶えてしまいます。それが梗塞と呼ばれる現象です。梗塞はその発症臓器に応じて、例えば心筋梗塞、脳梗塞、肺梗塞などと呼ばれます。

 動脈硬化の成れの果てとも言える臓器の梗塞の背景には、血栓症があるのです。病的な血栓は、忽然と発生して瞬時に血流を悪化させるので、血栓症として表現される疾患は全て急激な変化をたどり、中には突然死を来すものもあります。そして、血栓症は動脈硬化のみで発症するわけではありません。生来健康な方が日常生活を普通に送っている時でも突然発症する可能性があるのが血栓症の怖いところです。血栓症は、つい先ほどまで何ら問題なく周囲の人たちと会話を交わし日常生活を送っていた人が突然倒れたり、最悪の場合は突然死したりすることがあるので、現代医療においては極めて重視される病気なのです。

 では、実際に発症する血栓症にはどのようなタイプがあるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

今回ご紹介する内容は以上となります。
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